2/19〜2/20、活法DVDフォローセミナーに参加しました。




昨年BABジャパンから発売された碓井流活法のDVD3巻シリーズ。
活法の魅力と威力を伝える21手。使い勝手のいい技、真似をして比較的効果が出やすい技が選ばれています。

DVDの謳い文句にある通り、DVDを観て真似するだけである程度の体の変化を出し、治療法の一手とすることは可能だと思います。

ですがDVDだけでその技の可能性を100%引き出せる人はほぼいないだろうとも思います。

その理由は・・・実は自分自身の中にあります。



◯達人・碓井先生

今回は創始者である碓井誠先生の技を直接受け、質問し、交流できるという、なんとも贅沢な内容のセミナーでした。

まずは碓井先生が参加者の訴える体の不調を治療するデモンストレーションからスタートし、その後DVDの技の実演、解説と続きます

我々がセミナーで教わった技やDVDで紹介された技で参加者の体が次々に変化していきます。

活法は「動けないから痛い」と考え、痛みではなく動きの変化に注目します。
動きが変わるということは関節の可動域が変わるので、目でみてその変化を確認しやすいというのが活法の大きな特徴です。

碓井先生は特別な技は使わず、我々が教わったものと同じ技を使っています。にも関わらず、こちらが想定しているよりもはるかに大きな変化が出ています。

「動きは単純明快。技術は理解不能」とでも言えばいいでしょうか。とにかく訳のわからないことが目の前で繰り広げられました。



◯達人の動き

碓井先生の動きは流れるようです。

普通の人の動きというのは瞬間的な力みであったり、動く前の予備動作であったり、動いている中での動きの引っかかりが多かれ少なかれあり、そういった時の止まった部分が途中の動きとして認識されます。
そうした止まった部分が動きの中に無い場合、捉える瞬間がなく、いつの間にか動きが終わってしまう、ということが起こります。

碓井先生の動きは正にそれで、動きが認識しづらくなっています。相手に近づく、触れる、動く、離れるという一連の流れの中で動きの引っかかりが無いので、同じ技なのにあっという間に終わってしまいます。

これが達人の動きか、と見入ってしまいました(理解はできていません)。


こうした動きは裏技である活法以上に殺法において大切な要素です。
動きの起こりが認識されなければ先手を取れます。また動きの引っかかりが無いと、相手はそれを止めることができません。
技があっという間に終わってしまったと感じるということは、気付いた時には倒されていた、ということと同じです。

活殺自在を体現する動きがそこにはありました。



◯それ、本当に分かってる?

碓井先生の技はシンプルで無駄がないため、見た目上はとても簡単そうです。実際、碓井先生は簡単そうにササッと終えてしまいます。

しかしここに大きな落とし穴があります。

簡単そうに見えるからといって簡単にできるわけではないという事実に多くの人が気づいていない。
碓井先生の動きを実際は認識できていないという事実に気づいていないのです。


「馬鹿にするな!言われなくても分かっている!」という声が聞こえてきそうですが、頭では、言葉では分かっていたとしても、その事実を理解していることにはなりません。
体現できなくてはその理解は妄想の一部でしかありません。

そして体現できた瞬間、人が口にする言葉は同じです。

「そうだったのか!今まで自分が考えていたのとは全く違っていた!」



◯コツと技術の違い

技の解説ではポイントとなる部分や動きのコツを教えてくれます。
しかしコツとして意識している部分は動きの引っかかりがあるため、外から見ていてノイズのように認識されます。見ていて分かるくらいだから活法の技としては患者さんにも気づかれているわけです。それが患者さんの無意識の緊張を生み、技がかかりづらくなることも往々にしてあります。

コツはまだ技術とは言えません。コツだけでは実践の場では使えないのです。
繰り返し稽古し、コツを含めた技の要素が無意識にフッと出てくるようでないと殺法としても活法としても本当の意味で使えるとは言えません。

コツを教わった時点で満足してしまった人は、コツを忘れてしまうとその技ができなくなります。しかし、技術まで昇華したものは消えることがありません。

技術とは、それを体現できる体そのものです。


そういう意味では、コツは伝えることができますが、技術は伝えられるものではなく、その人自身が気づき、得ていくものであるとも言えます。
言葉で伝えられるのはコツだけで、技術を身につけるヒントは稽古と、達人の技に触れることにあります。

そう考えると、あの難解な技術の要素を細かく分析し、コツとしてセミナーで伝えてくれている講師陣の凄さも改めて分かります。


達人の技に触れられたことはそれ自体が貴重な経験であり、大きな収穫です。
また活法が楽しくなりそうです。