流行の波

世の中には流行りというものがあります。

前回コーヒーの話題を取り上げましたが、例えばコーヒーは現在サードウェーブという流れの真っ最中です。
私も詳しくはないのですが、ネットの情報を総合すると概ね以下のような感じのようです。

戦後の大量生産・大量消費のコーヒー文化が第1の波(ファーストウェーブ)。
その後の高品質なコーヒーを提供しようとする流れが第2の波(セカンドウェーブ)。エスプレッソやカフェが広まったのがこの頃のようです。
そして現在の第3の波(サードウェーブ)がさらに高品質なスペシャリティコーヒーの文化。ブレンドせず単一の品種を農園ごとの味に注目して楽しんだり、これまでのような深煎りでなく、浅煎りで豆の個性を楽しむのが特徴のようです。

ちなみに私は地元のcaffe gitaでサードウェーブからコーヒーに興味を持ったにわかコーヒー好きです。

豆販売とテイクアウトのみ。
コーヒー豆の地方発送もしています。

私の行きつけの横手店。
私のコーヒー写真のほとんどはここ発。




◯鍼灸の第1の波(ファーストウェーブ)

東洋医学である鍼灸にも同じような流れがあるような気がします。(あくまでも私個人の見解です)

鍼灸は2000年以上前の中国が発祥です。日本に入ってきたのは6世紀頃と言われていますが、独自の発展を遂げて現在に至ります。例えば現在日本で使われている鍼菅(しんかん)は日本の発明です。


この菅の中に鍼を入れて叩いて刺すことで刺すときの痛みが減ります。



痛みに弱い日本人にはありがたい発明です。


現代にあっても前漢の時代に編纂されたとされる「素問」や「霊枢」が鍼灸のバイブルとして継がれています。その特徴は経絡と う概念があること。気の通り道である経絡は内臓や人体内外のエネルギーとの関わりを持ち、それらの流れをよどみなく調整することが治療の目的です。ツボに対して鍼や灸をし、経絡を調整することで体の症状を治療します。
治療効果に限りない可能性と壮大なロマンをはらむ一方、目に見えないものを対象にするため理論が理解しづらく、習得に時間がかかるため個人の技量によって治療効果の差が大きいのが難点でもあります。

「古典・経絡」が第1の波のキーワードです。
(あくまでも私個人の見解です)



◯第2の波(セカンドウェーブ)は西洋的

江戸時代までは東洋医学も社会的に一定の地位を持っていたようですが、ある歴史的出来事により大きな転換期を迎えます。
その出来事とは明治維新。
明治維新によって国内の様々なものが西洋化し、医学も西洋医学が正統とされ、東洋医学は隅っこに追いやられていったのです。
その後時を経て徐々に鍼灸も復権していきますが、それまでの古典と経絡に基づく手法だけでなく、西洋医学的な手法の鍼灸も現れます。それが現代鍼灸と呼ばれるものです。
問題のある場所に直接鍼をし、電気を流すなどして治療します。理論も誰にでも分かりやすく、習得もしやすいのですが第1の波と比べると治療の幅が狭い印象があります。またスポーツの現場にあっては問題のある筋肉を直接ゆるめるためにパワーが出なくなり「試合前に鍼をするとパフォーマンスが落ちる」というのが定説になっていたりします。

第2の波のキーワードは「患部に直接・西洋医学的」というあたりでしょうか。
(あくまでも私個人の見解です)


この2つの波が現代における鍼灸治療の主流であるといえます。(あくまでも私個人の見解です)



◯そして登場する第3の波

今、新たな波が起こり始めています。その名は整動鍼。(あくまでも私個人の見解です)

整動鍼はこれまで鍼灸の大きな流れであった経絡から一旦離れ、「ツボに鍼をしたら体はどう変化するか?」という原始的な部分に目を向け、ツボによる体の変化を観察・分析することで理論を組み立てており、再現性が高いのが特徴です。
また体の動きの連動に注目し、患部ではなく症状を出す原因となる場所に鍼をするのも大きな特徴で、この考え方は以前話題にした活法に発想のヒントを得ています。患部に鍼をすることが無いため、運動前に施術することでパフォーマンスを向上させることが可能です。

第3の波、整動鍼のキーワードは「動き、再現性」あたりです。
(あくまでも私個人の見解です)


2000年以上も続いてきた経絡の主体とする考えから離れることは鍼灸師としてはかなり勇気がいります。しかしこれは体を別な視点から見つめ直そうということであって経絡を否定するものではありません。
一歩を踏み出す勇気が自分の世界を広げてくれます。




コーヒーにしろ鍼灸にしろ、時代とともに押し寄せる流行の波はより良いものを求めようとする故に起こったものであり、時代の要請であるとも言えます。
中国の古典という波と西洋医学の発想の波の後に起こった波である整動鍼。その波は日本の歴史の中に埋もれそうになっていた活法から生まれました。

何度も書いていますがここに書いたことはあくまでも私個人の見解であり、批判も多いかと思います。
整動鍼が業界をひっくり返すような真の第3の波となり得るかは今後の我々次第です。
明日から東京で整動鍼セミナー臨床実践編が開催されます。脊柱編、四肢編、腹背編と3つのセミナーの修了者が受けられる応用セミナーです。
日本各地から整動鍼を学びに行く人が徐々に増え各セミナーは常に満席状態です。

真の第3の波になるべく私も明日、東京に向かいます。


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◯平城鍼灸整骨院
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技術と集客と

こんな問いがあります。
「治療家の技術は集客につながるのか?」

(「集客」という言葉は商売っ気を感じてあまり使いたくないのですが他にうまい表現が見つからないので使います)

◯治療家に広がるマーケティング

ここ何年か、治療家の業界にはマーケティングブームの波が押し寄せています。医療系国家資格取得者の増加や癒し系ブーム、介護保険制度や手に職をつける人の増加などなど理由は挙げればキリがないと思いますが、とにかく競争の激しい業界になり、治療技術だけではなくマーケティングが経営上必須という誰もが納得しそうな定説が流れ、治療院を経営しつつマーケティングのコンサルタントをしている方もいます。

そういった方のメルマガやブログを読んでみると・・・曰く「治療家はマーケティングがなくても技術さえあれば集客できると思っている輩が多い」
曰く「お金は社会的な評価の表れ。だから稼いでいないやつは技術があっても社会的に認められているわけじゃない」

書いてるうちにこっちのメンタルがやられてしまいそうな言葉がズラズラと並んでいます。

「ほっといてくれ!」と叫びたくなりますが、叫んだところで患者が来るわけでもなく「結局マーケティングが必要なのか・・・」と途方にくれるのが私のお決まりのパターンでした。



◯「◯◯はあって当たり前」?

どの業界でも「◯◯はあって当たり前」ということが言われます。美味しいのは当たり前、高性能なのは当たり前、おもしろいのは当たり前、治るのは当たり前・・・でもそれだけじゃダメ。よく聞く言い回しです。
我々治療家だと技術はあって当たり前、大事なのは人間性だマーケティングだとボディブローが打ち込まれ、じわじわと長い時間悶絶することになります。

技術の向上は集客につながらないとするなら、「本当にいい商品は宣伝しなくても売れる」とか「技術があれば何とでもなる」といった誰もが聞いたことがある言葉は真理ではないということなのでしょうか?一部の化物じみた才能や素質を持った人に飲み当てはまる言葉?



そんなのはイヤだ!


と心の中で叫ぶ中二病の自分がいます。

大人として割り切らなければと思う反面、合気道の先生から聞いた「その技が自分にできないことだからといって技自体を否定してはいけない」という言葉が頭を駆け巡ります。
巷のコンサルタントの人達ができないというだけで技術を集客に結びつける方法があるはずだ!と思い続けてきました。


◯出会いは突然にして必然か

最初のブログにも書きましたが最近活法と整動鍼にハマっています。治療技術として高いレベルにあり、業界全体を驚かせるのに十分な理論と可能性を秘めています。
この技術との出会いはかなりコアな武道雑誌「秘伝」の特集です。技術を読んで「これは⁈」と思ってセミナーに参加し、どんどんその魅力に引き込まれています。

セミナーに参加し出して半年ほどした頃、セミナーを主催する活法研究会副代表の栗原先生が自身の経営する鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」の集客法を公開するセミナーを開催するという情報を耳にしました。
実は以前から栗原先生の治療院経営には興味があったのですがあまり詳しいことは聞けずにいました。5月に開催されたことセミナーに参加し、心が震えたのを覚えています。

「・・・あったよ、求めていたものが!」


セミナーの題名のために「カポス式集客」という名前はついていましたが、そもそも集客しようと思っていないのが特徴だったりします。
カポスでは「どうすれば患者さんの不安を解消できるか」を徹底して考えていて、そのために必要な情報は全て公開しています。そのことが結果として勝手に集客になってしまうのです。


昨日はその方法や考え方を詳しく学ぶスクールの第1回目でした。



現在のマーケティングブームの流れに満足できないいい意味で馬鹿真面目な熱量たっぷりの先生方が集まりました。



「治療家の技術は集客につながるのか?」という最初に掲げた問いに対する答えは見えました。
それを体現することで、金儲けに走らない治療家が治療家として生活していける未来を提示していければと思っています。



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城山に登りて思ふ

今日は散歩がてら「よこてお城山クラフトフェア」に行ってきました。
県内外の作家さんが一堂に会してテントで作品の屋外販売を行うイベントです。(この説明で合ってますか、詳しい方?)


少し遠回りして川を見ながら横手公園、通称「お城山」に向かいます。



今は合併して「横手市」のあらわす意味が広くなりましたが、いわゆる「旧横手市内」と多くの人が認識しているエリアは作家石坂洋次郎が小説「山と川のある町」の舞台とした場所でもあり、町の謳い文句も「山と川のある町」です。



山と川、ありますよね?


歩くこと約20分。お城山というくらいですから山、いや小高い丘の上にあります。ただ割と急なところを登っていくので結構息が上がります。

登りきったところに見たことのある顔が。
デリカテッセン紅玉の自称「何にも専務」のMさんです。(この人くらい活動的な方も中々いないと思うのですが・・・)

よこてお城山クラフトフェアでは作家さんのブースの他に飲食ブースもあり、紅玉さんは飲食での出店。酸味の強いりんご「紅玉」と紅玉を使ったアップルパイをメインに販売していましたが私が行った時にはほぼ完売状態。まだ在庫があったさくらんぼのセミドライフルーツを購入。


その後色んなことを立ち話したのですが、その間30分〜1時間くらいかと思いますが、何人も知り合いが通ります。横手って狭いなぁ〜と感じます。

紅玉さんの撤収のお手伝いをした後、いよいよ本題のクラフトブースへ!(やっとかよ、とか言わないで下さいね!笑)




思ってたより人がいるなぁ。


北は北海道、南は神奈川?いやもっと南もいたかな?あたりまで色んな作家のブースが並んでいます。布製品、革製品、焼き物、木工芸、ガラス工芸、藁の工芸品なんてものまで種類も様々です。
見ているだけでも中々楽しいものです。
(同時に一つ買うとあれもこれも欲しくなる「沼」要素も感じました。藁、いや笑)


そんな中、以前とあるイベントでお話を聞いたことのある白岩焼和兵衛窯の渡邊葵さんのブースに。
美人です。


白岩焼は秋田県仙北市の角館に江戸時代から伝わる伝統工芸で、一度消滅しかかったのを葵さんのご両親が復活させ、葵さんはその2代目。県内外で個展を開いたりしている新進気鋭の作家さんです。



独特な色合いで味のある作品の数々。


ここでも知り合いに会ったり知り合いが増えたりしましたが、その辺は割愛します。


葵さんとの会話の中でふと思ったのが芸術としての作品と商品としての作品のバランス。「割れたらその分買ってもらえるから」と冗談めかして話す反面、作る過程や一つ一つの作品への思いを聞いていると一生モノとして付き合おうと思うくらいに大切に使いたいと思います。
大切に使ってもらうのは作家としては嬉しい反面、作品が売れづらくなるという傾向も無くはないそうです。
でも気に入った作品があると使う使わないを問わず買う方が少なからずいるのがこういった芸術作品の特徴でもあります。

我々治療の仕事も似たような感覚があります。少ない手数と短い期間で治療が終われれば治療者としては嬉しいですし、患者さんにとっても余計な負担がなくていいことづくめです。経営的な面を除いては。
患者は基本的にはなんらかの症状を抱えているから治療を受けるのであって、健康そのものな人が治療者ファンだからと治療を受けに来ることは稀です。そのためいかにリピートをとって通わせるか、を目的とする手法をとる治療院も少なくありません。
そうした部分以外にも患者の持っているイメージと治療者側が提供するもののギャップが問題として大きく横たわっています。そのギャップを埋める方法はないかと真面目な治療者ほど頭を悩ませています。

明日はそうした経営の問題を解決するためのセミナーに参加してきます。治療技術の向上が自然に必要とする患者を呼び寄せる仕掛けです。手持ちの情報を隠したり、言葉で誤魔化すのではなく、自分のできること、やっていることを具体的に公開することで治療者にも患者にも好循環を生む手法です。

「患者さんのために」が「治療者ために」もなるのが本来のあり方ですが、実現できている人は少ないのが現状だと思います。
個人的にはそんな方法は都市伝説みたいなもので、実在していたのに驚きました・・・



・・・あれ?今日はクラフトフェアに行った話題でしたよね?
何だかこういう話の流れの変化は詐欺の手法なんかに似てないだろうか?
いかんいかん・・・。


横手お城山クラフトフェアは明日もやってま〜す!


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